屋根塗装・屋根修理の費用相場【2026年】塗装・カバー工法・葺き替えの金額と選び方
結論: 屋根の工事は3種類。状態で決まり、金額は塗装47万円 → カバー工法100万円台 → 葺き替え
屋根の修理は「塗装」「カバー工法(重ね葺き)」「葺き替え」の3つで、どれになるかは屋根材と劣化の状態で決まります。 金額は30坪の戸建てで次のとおりです。
| 工事 | 30坪の目安 | 向いている状態 | 耐用年数 |
|---|---|---|---|
| 屋根塗装 | 39〜58万円(足場込み・中央値47万円) | 表面の劣化だけ(色あせ・コケ・軽いサビ)。屋根材と下地は健全 | 塗料により10〜20年 |
| カバー工法 | 60〜150万円(100〜150万円が中心) | スレートの割れ・塗膜の広い剥がれ・雨漏りの初期。下地は健全 | 20〜30年(ガルバリウム鋼板 25〜35年) |
| 葺き替え | カバー工法より20〜40万円高い | 下地(野地板)の腐食、雨漏りが進行、瓦屋根の軽量化 | ガルバリウム 25〜40年・瓦 50年以上 |
安い工事を選びたくなりますが、塗装で直らない屋根に塗装をすると、数年後にカバー工法か葺き替えをやり直すことになり、塗装代が無駄になります。 逆に、塗装で済む屋根にカバー工法を勧められることもあります。判断の根拠を業者に説明してもらい、2〜3社の診断結果を比べるのが基本です。
屋根塗装の費用(30坪)
| 工事範囲 | 金額の目安 | 中央値 |
|---|---|---|
| 屋根塗装のみ(足場込み) | 39〜58万円 | 47万円 |
| 屋根塗装+付帯部(雨樋・破風・軒天など) | 47〜78万円 | 60万円 |
| 屋根+外壁 同時 | 106〜159万円 | 129万円 |
30坪の2階建ての屋根の塗装面積は約67㎡、足場の架面積は約240㎡です。足場代は13〜20万円(550〜800円/㎡・中央値700円)で、屋根塗装のみだと費用の3〜4割が足場代になります。外壁と同時に塗れば足場は1回で済むので、外壁も塗り替え時期なら同時施工が合理的です。実際の契約額の平均は、屋根+外壁で142.5万円です。
塗料別の単価と30坪の総額
| 塗料 | ㎡単価 | 30坪の総額(足場込み) | 耐用年数の目安 |
|---|---|---|---|
| アクリル | 1,400〜1,800円 | 32〜46万円 | 5〜7年 |
| ウレタン | 1,800〜2,400円 | 35〜50万円 | 8〜10年 |
| シリコン | 2,400〜3,500円 | 39〜57万円 | 10〜15年 |
| フッ素 | 3,200〜4,400円 | 44〜63万円 | 15〜20年 |
| 無機 | 3,100〜5,200円 | 43〜69万円 | 20〜25年 |
屋根は外壁より紫外線と雨風を強く受けるので、同じ塗料でも外壁より耐用年数は短めに見ておく必要があります。外壁と同時に塗る場合、屋根だけ1グレード上の塗料にして塗り替え時期をそろえる、という考え方もあります。
屋根塗装で必要な工程
- 高圧洗浄 — コケ・汚れ・古い塗膜を落とす
- 下地補修 — スレートの割れの補修、棒板金の釘の打ち直し・シーリング
- 下塗り(シーラー・プライマー) — 屋根材と塗料を密着させる。劣化が進んだスレートは2回塗ることもある
- 縦割り(タスペーサー) — スレート屋根の重なり部分に隙間を確保し、雨水の逃げ道を作る。省くと雨漏りの原因になる
- 中塗り・上塗り — 塗料を2回
見積書に「縦割り(タスペーサー)」の行があるかは、スレート屋根の塗装で業者の丁寧さを見る目安です。
カバー工法(重ね葺き)の費用
既存のスレート屋根や金属屋根の上に防水シートを敷き、新しい屋根材(多くはガルバリウム鋼板)をかぶせる工事です。既存屋根の撤去・処分がないので葺き替えより安く、工期も短い(最短1週間程度)のが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 30坪の費用 | 60〜150万円。100〜150万円が中心(見積り 2,655件) |
| 耐用年数 | 20〜30年。ガルバリウム鋼板は25〜35年、防水シートは20〜25年 |
| 工期 | 最短1週間程度(事例では7〜32日) |
| できない屋根 | 瓦屋根(重量・形状)、下地が腐食している屋根 |
| 注意点 | 屋根が二重になり重量が増える。既存の下地の状態を確認しないと雨漏りが止まらない |
「塗装では直らないがまだ下地は健全」という屋根に向いています。カバー工法を勧められたら、既存の屋根材の状態(割れの範囲)と下地の状態をどう確認したかを聞いてください。 下地を確認せずにかぶせると、雨漏りの原因を屋根の中に閉じ込めることになります。
葺き替えの費用
既存の屋根材を撤去して下地(野地板・防水シート)から新しくする工事です。費用はカバー工法より20〜40万円高く、工期は2〜3週間程度(実働7〜14日)です。
| 新しい屋根材 | ㎡単価の目安 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| ガルバリウム鋼板 | 6,000円〜 | 25〜40年 |
| スレート | 5,000円〜 | 20〜30年 |
| 瓦 | 9,000円〜 | 50年以上 |
葺き替えが必要になるのは、下地(野地板)まで腐食している、雨漏りが進行して屋根裏が濡れている、瓦屋根を軽い屋根材に替えて耐震性を上げたいといった場合です。費用は高いですが、屋根の寿命がリセットされるので、長く住む家では総額で有利になることがあります。
屋根に上がらずに状態を知る方法
屋根の点検は転落事故が多く、自分で上がるのはやめてください。次の方法で状態の当たりをつけられます。
- 2階の窓・ベランダ・道路から — 色あせ、コケ、スレートの割れ・ずれ、棟板金の浮きは地上からでも分かることが多い
- スマートフォンのズーム撮影 — 定期的に同じ位置から撮っておくと変化が分かる
- 屋根裏(天井点検口)から — 野地板のシミ・カビ・光漏れは雨漏りのサイン
- 業者のドローン点検・高所カメラ点検 — 上がらずに全体を撮影できる。無料で行う業者もある
「近くで工事をしていて、お宅の屋根が浮いているのが見えた」と訪問してくる業者の指摘は、その場で信じないでください。国民生活センターには点検商法の相談が2025年度に19,696件寄せられており、屋根はその典型です。別の業者に点検を頼めば、本当に浮いているかは分かります。
屋根の劣化サインと、それぞれの工事
| サイン | 状態 | 考えられる工事 |
|---|---|---|
| 色あせ・コケ・カビ | 塗膜の防水性が落ちている | 塗装 |
| 軽いサビ(金属屋根) | 塗膜の劣化 | 塗装(ケレン+サビ止め) |
| スレートの割れ・欠けが数枚 | 部分的な損傷 | 部分交換+塗装 |
| 割れが広範囲・塗膜の広い剥がれ | 屋根材の寿命 | カバー工法 |
| 棟板金の浮き・釘の抜け | 強風で飛ぶ危険・雨漏りの入口 | 棟板金の交換(15万円前後) |
| 天井のシミ・屋根裏の濡れ | 雨漏りが進行 | 原因調査 → カバー工法か葺き替え |
| 野地板の腐食 | 下地の寿命 | 葺き替え |
雨漏りが起きている場合は、屋根全体の工事より先に原因箇所の特定が必要です。雨漏り修理の費用相場で整理しています。
屋根の見積りで確認する行
- 工事の種類の根拠 — 塗装・カバー工法・葺き替えのどれで、なぜその判断か(写真つきの診断があるか)
- 屋根の面積(㎡) — 30坪の2階建てで約67㎡が目安。屋根の形と勾配で変わる
- 足場 — 面積 × 単価(約240㎡ × 550〜800円)。外壁と同時なら共用になっているか
- 塗装の場合 — 塗料の製品名、塗り回数、下塗り材、縦割り(タスペーサー)の有無
- カバー工法の場合 — 屋根材の製品名、防水シートの種類、既存屋根の補修範囲、棟板金・雪止めの扱い
- 葺き替えの場合 — 撤去・処分費、野地板の補修範囲と単価、防水シート、屋根材
- 保証 — 施工保証の年数と対象、メーカー保証の有無
外壁と一緒に検討する
屋根と外壁は劣化の時期が近く、足場を共用できるので、片方を検討するときにもう片方も診断してもらうのが費用面では合理的です。外壁塗装の費用は外壁塗装の費用相場、坪数別は30坪・40坪で整理しています。
関連ページ
業者に頼むか迷っている段階でも、無料の見積り・相談から始められます。
屋根の劣化診断と見積りを無料で依頼する(Re:est)リフォーム全般の見積り比較サービス。屋根は「塗装で済むか、カバー工法か、葺き替えか」の判断が先なので、劣化診断つきの見積りを2〜3社から取ってください。利用は無料。
よくある質問
屋根塗装の費用は30坪でいくらですか?
足場込みで39〜58万円(中央値47万円)が目安です。雨樋や破風などの付帯部も塗ると47〜78万円(中央値60万円)。外壁と同時に塗る場合は106〜159万円(中央値129万円)で、足場代を1回分節約できます。
塗装とカバー工法、どちらにすべきですか?
屋根材の表面の劣化(色あせ・コケ・軽いサビ)だけなら塗装で防水性を回復できます。スレートの割れが多い、雨漏りが始まっている、塗膜が広く剥がれている場合は塗装では直らず、既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせるカバー工法(30坪で60〜150万円)が選択肢になります。下地(野地板)が腐っていればカバー工法もできず、葺き替えになります。
屋根の状態を自分で確認できますか?
屋根に上がるのはやめてください。転落事故が多く、濡れた屋根は特に危険です。2階の窓や道路からの目視、スマートフォンのズーム撮影、ドローンを使う業者の点検で状態は分かります。「屋根が浮いている」と訪問してくる業者の指摘は、別の業者に確認してもらってから判断します。
カバー工法はどんな屋根でもできますか?
スレート(コロニアル)や金属屋根に対して行う工法で、瓦屋根には向きません(重量と形状の問題)。また既存の屋根の下地が傷んでいる場合は、かぶせても雨漏りは止まらないので葺き替えになります。
屋根の葺き替えはいくらですか?
屋根材の単価はガルバリウム鋼板で6,000円/㎡〜、スレートで5,000円/㎡〜、瓦で9,000円/㎡〜。既存屋根の撤去・処分と下地の補修が加わるため、カバー工法より20〜40万円ほど高くなるのが目安です。工期は2〜3週間程度です。
出典・参考
- ヌリカエ「30坪の屋根塗装費用相場」(見積り明細 414件・屋根面積 約67㎡・塗料別単価・足場 13〜20万円)(www.nuri-kae.jp/column/construction-cost/12368/)
- ヌリカエ「屋根カバー工法とは|2,655件の見積もりにおける費用相場」(www.nuri-kae.jp/column/construction-method/710/)
- ヌリカエ「屋根葺き替え工事とは?塗装・カバー工法との違いや平均費用」(397件の見積もりデータ)(www.nuri-kae.jp/column/construction-method/428655/)
- ソーラーパートナーズ「外壁・屋根塗装の費用相場に関する実態調査結果」(屋根+外壁 平均142.5万円)(prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000046700.html)
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」